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アパートからひろばへ

ヘアカット
・3月のアパートにご来店いただいたみなさん、どうもありがとうございます。
nisicaの新作はおかげさまで、入荷からしばらくで完売する品番がでるほどの人気でした。
一部リピート商品と色違いの別注商品は4月末に再入荷する予定です。
店頭でご覧いただけたらと思います。


今季のnisicaは麻染めのものが多く、コートやカーディガンなど
今までになかった淡いカラーリングがたいへん新鮮に映ります。
また、全国でアパートだけの展開というものが多数ありますので、
アパートお勧めのコーディネートと一緒にご覧いただければ幸いです。


・今月はブログ上にて「シャツトーク」というものをスタッフと行い、
いつもとはちょっと違うタッチで服についての話を掲載いたしました。
また、それを文章に起こすということに、かなりの時間を使いました。
見ていただいた方、どうだったでしょうか?
ご感想などありましたら、ぜひお聞かせください。
ただし、どうかお手柔らかに。
なんて。

(トップの寝転んでる写真でピンと来る方、いらっしゃいましたか?)

・そのシャツトークでボツにした内容をひとつ。
「古くならないもの」についての話。
僕が古く感じないものに、ものとは違うのですが、「詩」というものがあります。
詞ではなく詩です。


・フィッシュマンズというバンドでボーカルだった佐藤伸治という人がいます。
彼は優れた現代詩人であり、詞が時に詩になるという印象を受けます。

メロディーにのせてくちずさむ歌の詞と別に、
歌詞だけ見たときに新しい発見をもたらす詩としてもとらえることができるのです。

具体性や作為を見せない、あきらかにその人自身のことばで
なんでもない時間や何もないことの中によくその中心をつかまえたな。
と思わせる語句が目だちます。

佐藤さんの詞先行で、メロディーを後でつけるという作風がそう感じさせるのかなと思うのですが、
同時にメロディが言葉にひっつきたがってるのがよくわかります。

  
その彼が好きだったアーティストに忌野清志郎という人がいます。
僕は、「ナイトクルージング」の歌詞のベースとなっているのは
忌野清志郎の「10年ゴム消し」の文章ではないかと思っています。


「だけど ねぇ、大切なことは 婦女暴行の犯人や
 指名手配の強盗殺人犯や アル中や 麻薬中毒者や 
 マンション住まいのサラリーマンや マイホームマン等 
 誰でも 持っている ちょいとしたものを もっと 大事にして
 いっしょうけんめいになることだよ。(そうじゃないかしら)」(十年ゴム消し)


佐藤さんは十年ゴム消しの中の文章をベースに散文詩的な詩と、
サビの部分ではいい意味でレトリックな表現を使い、
なんともいえない巨大なやさしさと、
説明できない寂しさの表現に成功しています。


音楽は空気の振動です。

それに触れるとこころが震えるのは、

ひとりひとりが何かしらの想いを抱えて生活しているからではないでしょうか。

(中村 将司)

SPECIAL THANKS 「HAIRCUT 100」
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