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アパートから

6月のアパートに来ていただいたみなさん、どうもありがとうございました。

nisicaのナイロンショートパンツはご好評いただいたようで、もうすぐ終了となりますが、
秋には同じ素材のジャケットも販売する予定ですので、店頭にてご覧いただければと思います。
ドット柄の裏地がかわいいナイロンジャケットになる予定です。
また、現在ブログ上にて4枚の写真を組み合わせたスタイリングを提案しております。
トータルコーディネートではなく、隙間があり完成されていない分おもしろいと思います。
こちらもあわせてご覧いただければ、うれしいです。

最近は、あらためてバイイングと編集の関係性というものを考えます。
洋服屋になりたい若い人はバイヤーというものに憧れますが、
個人的にはバイイングまでの作業は実はそんなに面白くないんです。
買い付けるまでは、とりあえずどんな人でもできます。
それは、音楽や芸術に対する自己幻想に近いようです。

なので、すべては関係性が大切になってきます。あとは、それを見る距離の問題。

今僕がやってることは、仕入れたものをどこに置くか、どういう状況にセッティングするか。
それだけです。それに時間をかけます。
『マルドロールの歌』ではないですが、「ミシンと蝙蝠傘」といった感じでしょうか。
うーん、ちょっと違いますね。そんなシュールではないです。。。
まあ、関係性をそう捉えています。まだまだ未熟ですが、そういう感じです。

「つまらないテーゼが自分の中にあったとしたら、そういう奴は表現の領域で活躍してはいけないね。
表現者というのはあらゆる階層を飛び越えなきゃいけないんだから。
いちいち責任もつことはないんだよ。」
とは、泉谷しげる氏の言葉。

先がわかってる、答えが決められているものならば、それはきっとつまらない作業だし、
先が見えないということが「面白い」の大前提です。
結局、先が見えるということは、自分の中に仮設があってそれに近づけていく作業にすぎません。

自分の考えに飽き飽きしている僕は、時間をかけてもわからないものにとても憧れます。
同時に編集という作業は命みたいなものだなあと思います。
少しオーバーですが、展示会と発注まではノータッチでも編集権だけ貰えればいいくらいの。
そして何より一人でやるのではなく、信頼できる仕事のパートナーと共にトライしていく作業にこそ
自分の姿を見ることができるのでは。

アパートの服、空気、音楽があなたに必要な何かを伝えるために、新しい光となって目の前にあらわれることを願い、7月をむかえたいと思います。



中村 将司
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